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世界環境改善連合第234回勉強会2024年2月28日

時代の足音 高澤 真理事

農林水産省は、持続可能な食料システムを構築するため、令和3年(2021年)に「みどりの食料システム戦略」(略:みど り戦略)を策定し、令和4年(2022年)には「みどりの食料システム法」が施行されました。

有機農業の取組面積は、2017年の時瘤で有機JAS認証を取得していない農地を含めてもわずか0.5%しかありません。これを2030年に25%(100万ha)に拡大するとう高い目標に対しては、農業関係者のー 部からは困惑や批判の声が上がっています。では、有機栽培の拡大の目標を具体的にどうやって達成していくのでしょうか・ 「みどりの食料システム戦略」の資料には次のように説明されています.

化学農薬の削減では、「ドローンによるピンポイント農薬散布」や「無人草刈り機による除草」といったAIなどを用いたスマート防除技術体系の活用と、化学農薬のみに依存しない病害虫管理体系の確立が挙げられています。

化学肥料の低減では、家畜排せつ物で育てた幼虫(イエバエ)や有機肥料ペレットといった、これまで 利用していなかった資源からの肥料を回収する技術や、肥料効率の良い品種の開発などが検討されているようです,

問題の提言:

人間は自然を操作し、変えようとしてきた。その「しっぺ返し」が来ているときに、さらに不自然な技術の追求が解決策になるだろうか。水と土と空気、環境が健全であれば、植物や動物の能力が最大限に発揮され、すべてが健康に持続できる。

それを、化学肥料が発揮してきた効果を否定するわけではないが、化学肥料の多投などで短期的にもうけを増やそうとすれば、土壌微生物との共生が破壊され、人間にとっての作物の栄養分も足りなくなる。 土壌に暮らす微生物が、食べ物と共に腸内に移住したものが一部の腸内細菌の起源だとの見解もある。 土壌微生物のおかげで、人間の健康も保たれる。だから、「三里四方」などの言葉通り、地域の土と水と 太陽で育った旬の野菜などを食べるのが一番健康によいと江戸時代から言われている。

植物工場の弱点として、土との関係が絶たれるから、人間に必要なミネラルなどの微量栄養素が野菜に含まれなくなる可能性が指摘されている。免疫学者の藤田紘一郎氏做人)は植物の持つ抗酸化物質「フィ トケミカル」は太陽光をしっかり浴びた露地野菜に豊富だと指摘していた。

新技術開発を否定するわけではないが、自然の摂理を大切にし、生態系の力を最大限に発揮できるように、基本に立ち返ることが、今こそ求められている。本当に持続できるのは、人にも生き物にも環境にも優しい、無理しない農業、自然の摂理に最大限に従い、生態系の力を最大限に活用する農業(アグロエコロジー)ではないだろうか。経営効率が低いかのようにいわれるのは間違いだ。最大の能力は酷使でなく 優しさが引き出す。人、生きもの、環境・生態系に優しい農業は長期的•社会的•総合的に経営効率が最も高いのである。

命や環境を顧みないグローバル企業の目先の自己利益追求が温室効果ガスの大量排出と世界の食料・ 農業危機につながったが、その解決策として提示されているのが、コオロギや人工肉•培養肉などを進めるフードテックというのでは、環境への配慮を隠れ蓑に、更に命や環境を蝕んで、次の企業利益追求に邁進しているのではないか。これで日本と世界の農と食と市民の命は守れるのか。

2024年初早々、世界経済フォーラムの年次総会(ダボス会議)でも耳を疑う発言が飛び出した。「アジ アのほとんど地域では未だに水田に水を張る稲作が行われている。水田稲作は温室効果ガス、メタンの発生源だ。メタンはCO2の何倍も有害だ」(バイエル社CEO)「農業や漁業は『エコサイド』(生態系や環境を破壊する重大犯罪)とみなすべきだ」(ストップ・エコサイド・インターナショナル代表)

水田のメタンや牛のゲップが地球温暖化の「主犯」とされ、まともな食料生産を否定して昆虫食や培養肉や人工肉を推進する機運が露骨に強化されている。日本政府も農業が温室効果ガスの大きな排出源だとして遺伝子操作技術も駆使した代替的食料生産の必要性を強調し、フードテック投資を推進しようと している。

自然の摂理にしたがった農業の必要性ではなくて、農業そのものを否定して代替的食料生産に移行させようとしていることを見逃してはならない。私たちには、自分たちの力で子供たちの未来を守るため の選択と行動が求められている。

ソーラシェアリング フェスティバル 第1回全国大会(千葉商科大学で開催)での長嶋 彬さん、原科 幸彦学長の話が紹介されました。
詳しくは次のURL:https://solar-sharing.jp/ を参照ください。

勉強会:柳谷 由美さま 主任介護支援専門員、大田区UD区民検討委員、ガールスカウト リーダー、認知症予防ファシリテーター
内容:SDGsからみる介護 ~すみつづけられるまちづくりを~
【高齢者の定義】:一般的にWHOや国連では65歳以上を高齢者と言う。
社会の高齢化の定義
●高齢化社会(aging society): 高齢化率7~14%未満
●高齢社会(aged society):高齢化率14~21%未満
●超高齢社会(supper-aged society):高齢化率21%以上
日本の高齢者の推移?
①2025年 高齢化率 30%、高齢者人口3677人
団塊の世代(1947年-1949年生まれ)が後期高齢者(75歳以上)
②2025年 高齢者の5人に一人が認知症高齢者
③2030年 高齢者の23.9%が単身者

【介護保険について】 詳しくはURL:https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/fukushi/kaigo/minnanokaigohoken.html
について説明をうけました。(知っているようで知らない?)
40歳から介護保険の被保険者となる。保険料は老化や疾病により介護の必要性が認定されると、介護サービスを受けるための費用に適用される。

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