時 代 の 足 音
11月23日(土) 日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の延長が決まった。元徴用工問題を
きっかけに悪化した日韓関係だが、影響が直接安全保障に及ぶ事態は土壇場で回避された形だ。
11月25日(月) 政府への抗議デモが続く香港で、24日に行われた区議会選挙で、民主派が圧勝
した。全452議席のうち8割を超える386議席を獲得した。1997年の中国返還後、民主派による
過半数の獲得は初めて。香港政府並びに中国政府に対する香港市民の強烈な批判を示した形となった。
11月26日(火) 政府は、マイナンバーカードを持つ人向けのポイント還元策を来年9月に始める。
カード保持者のキャッシュレス決済に対し、最大5千円のポイントを付与する。2千億円超の国費を
投ずる。カード普及が目的。
11月28日(木) 原子力規制委員会は、東北電力女川原原発2号機について、安全基準の新規制基準が
適合していると了承した。地震の想定を約2倍に引き上げ、標高29メートルの防潮堤を作るなどの
対策を立てる。
11月29日(金) トランプ大統領は香港の人権と自治を擁護するための「香港人権・民主主義法案」
に署名し、同法が成立した。民主派の後押しをするもの。一方、中国政府は同法に激しく反発して
いる。何らかの報復も考えられる。
11月30日(土) 日本政府の対韓国輸出規制強化を巡る日韓局長協議が、3年半ぶりに再開される
こととなった。
12月2日(月) 国と東京電力は、福島第1原発事故で溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)を取り出す作業を、
2021年に2号機から始めることを発表した。炉心溶融した1~3号機の中で取り出しが容易だという。
廃炉完了まで30~40年を要す。
12月3日(火) 探査機「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」を離れて地球帰還に向かう。約8億キロの
旅を1年かけて来年末帰還予定。小惑星で採取した砂や石を持ち帰る。2014年に打ち上げられて、
この日が丁度5年目。
12月6日(金) サウジアラビア国営石油会社「サウジアラムコ」が国内市場へ上場予定の売り出し価格を、
1株8.5ドル(約930円)と発表した。資金調達価格は約2兆8千億円。これまでの最高額は2014年の中国の
アリババの2億7千億円。
12月12日(木)サウジアラビアの国営石油会社「サウジアラムコ」が国内市場に上場した。1株当たりの
初値は約1,020円で、売出価格を10%上回った。
12月14日(土)英国が来年1月末にEUからの離脱が決定的となった。離島を唱えるジョンソン首相の与党・
保守党が下院総選挙(定数650)でかっ半数の364議席を獲得。ただ、離脱後のEUとの通商協議が難航する
可能性が残る。
以 上
文責 吉 武 惇 二