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世界環境改善連合勉強会229回9月27日

時代の足音は酒井学雄理事に「知のオリンピック」団体についての話をいただきました。

1.2023年度「知のオリンピック」大会の紹介

 挨拶に立ったIFSJの藤掛正史実行委員長は「提唱してから60年以上の歴史のあるオリンピックです。それを継いでこうしてリアルとオンラインで開催できたことに深く感謝する」と述べた。共催には(一社)日印女子フォーラムが入り、ボリウッド文化の紹介と華麗なダンスが披露された。
 今回の審査委員には、外国人で初めて公立高校の校長に就任しているインド人のヨギ(プラニク・ヨゲンドラ)氏が加わり、より国際色豊かな大会となった。

 

  発表分野は①人財と文化、②健康と食、③環境と産業、④経営と金融、⑤ICTとコミュニケーション、
⑥グローバルとローカル、の6つをテーマに、12団体・グル-プがそれぞれ熱の籠ったプレゼンを展開した。

   発表順
  ①「ベジハブ・プロジェクト」(NUSK)
  ②「TeTe日本茶」(YOKOHAMAinc)
  ③「麵の驚くべきversatility」(別府大学温泉麺事業)
  ④「過疎村の女性・地産イノベーション」(NPO日高わのわの会)
   ⑤「高校生のアプリ製作プロジェクト(iNCH高校生チーム)
   ⑥{日印アニメ制作}(アニメ制作会社エクラアニマル
   ⑦「日印女性・安全・安心な職場作り」(JCSSコンサルティング)
   ⑧「リモートワークで女性活躍支援」(J-FORTUNE)
    ⑨「福井デニムプロジェクト」(オフィスTouch&Burner)
    ⑩「インド カディのイノベーション」(日印カディプロジェクト)
 ⑪「就学前教育によるインドとのプロジェクト」(くらき永田保育園)
 ⑫「日印IT教育」(Code Tots)

2.知のオリンピックを開催している団体の説明

4年ぶりに「知のオリンピック2023大会」が8月31日、東京・永田町、衆議院会館国際会議場で開催された。大会のテーマは「SDGsに求められるダイバーシティ(多様性)と地域イノベーション」WITH INDIA。 知のオリンピックは、第3のオリンピックの必要性を提唱した青山学院大学の故石川昭名誉教授の遺志を継ぎ、日本イノベーション融合学会(IFSJ、西山敏樹理事長)がDX検定と並ぶ車の両輪として継承しているもの。

山本秀一理事に以下の講演をいただきました

WEO 勉強会   「 最 近 の メ ガ ネ 事 情 」                           エコプラザ3F会議室  2023-9-27 

「プロフィール」 1942年7月・滋賀県大津市に生まれる・滋賀大学附属小・中学校、膳所高校・上智大学卒業。

1965年4月(株)服部時計店(現SEIKO)入社。国内営業(東京・名古屋・大阪)11年—クロック計画部門の国内外を担当後に海外営業(言葉ダメ)。1989年ウオッチ機械(ムーブ)販売会社出向1993年眼鏡事業部、1994年上海事務所赴任。2000年9月本社眼鏡部フレーム事業。2002年退職後、野尻眼鏡(株)入社国内営業担当。2009年9月礒部さまの紹介で現マリビジョン(株)入社現在に至る。「信条」 信頼・誠実・礼節。「好きな言葉」温故知新・選択と集中。

 「マリビジョン(株)」 レンズ・フレームを扱い国内と海外に製造販売するユニークな会社(世界では現時点でSEIKO Opticalがレンズフレームを国内外に販売)。創業:1992年、社長:芦田孝矩、本社:大阪、フレーム工場:鯖江、売上規模 40億円・従業員100人。レンズ販売:80%・フレーム製造販売20%。商品ブランドとOEM:レンズーKodak・Rodenstock、フレーム-Caviar・AXEL・Oliver Goldsmith・Orgreen・Enalloid・Qulo.。主取引先:RS・CZ・Orgreen(OEM)・国内大手デパート・有力眼鏡店ほか(ブランド)・Zoff・JINS(OEM)。

1.メガネの歴史

紀元前、レンズは火をおこす道具だった!メガネはレンズを使って視力を補正する道具です。レンズのルーツをたどると、紀元前三世紀頃、既にインドやバビロニア(現在のイラクあたり)、エジプト、ローマ、中国には水晶やガラスで作った凸レンズ(真ん中の方が厚いレンズで、遠視と老視用に使われます)が存在していました。この頃は太陽の光を集めて火をおこす”火とりレンズ”に使われていました。レンズを作ることは大変な作業で、数も少なく、神聖なものとして扱われていたようです。

 メガネはいつ、誰の発明?

メガネとレンズではレンズが先に発明されたようですが、ではメガネはいつ発明されたのでしょうか?メガネは、13世紀後半にイタリアで発明されたと考えられています。当時、レンズ素材として不可欠な透明度の高いガラスの品質は、ベネツィアン・グラス(イタリア・ベネチア産のガラス)が群を抜いて優れていました。発明者については諸説ありますが、いまだに発明した人は分かっていません。以下は諸説です。

①イギリスの高名な科学者、ロジャー・ベーコンは光や目について多くの実験を行い、著書の中でレンズを通して文字を見ると「文字は大きく、はっきり見える」とその効用を述べていますが、ベーコンが発明者という説は正しくないようです。

②スピナという修道士は大変器用で、メガネをまねて作り、人々にわけたと伝えられていますが、スピナは発明者と知り合いだったと言われており、スピナ自身が発明者であるということではないようです

メガネの形の移り変わり

初期のメガネは手に持つか、細心の注意を払って鼻の上に乗せて使っていたようです。1730年頃にイギリスのロンドンのメガネ屋が今のツルつきメガネの原型を発明したと言われています。1800年頃になって、ようやくきちんと固定できるツルつきメガネがあらわれ、デザインもバラエティーに富んできました。18世紀末のフランスで伊達男の間に大流行した鋏メガネ。メガネを支える取っ手が、鋏で鼻を切るように見えたのが名前の由来です。この頃まではメガネはほぼ男性のためのものでしたが、次第に柄つきメガネがあらわれ、折りたたみタイプなど実用性も増し、美しいデザインのメガネは社交界の女性の間でも流行するようになりました。

メガネの普及と印刷機の関係

イタリアで発明されたメガネは1400年代にはヨーロッパに広まっていきましたが、高級品だったメガネは、一般の人には高嶺の花でした。そのメガネが世界に広まった背景には印刷機の発明がありました。

1448年の新しい印刷機の発明により、急速な活字文化が進んだ結果、メガネを必要とする人々が増加しました。メガネを作る職人も多く誕生し、メガネ店ができ、メガネ作りも本格化していきました。この頃、老視用のほかに、近視用のメガネも作られるようになりました。 

日本のメガネ

13世紀後半にイタリアで発明されたメガネは、300年程経った1549年、キリスト教宣教師、フランシスコ・ザビエルが、周防(山口県)の大名、大内義隆にメガネを贈ったのが最初といわれています。数年後、同じく宣教師のフランシスコ・ガブラルが織田信長と対面した際、彼が近視用のメガネをかけていたので、信長はじめ一同がたいへん驚いたという記録が残っています。レンズの本格的な国内生産がスタートしたのは、明治時代に入ってからです。ウィーンで開催された万国博覧会に出席した朝倉松五郎が、レンズの研磨法を学んで帰国したことがきっかけでした。それが今日のメガネ産業の隆盛につながり、今日では日本のメガネは品質面で世界の トップクラスとされています。

国内メガネ聖地 福井県鯖江市のメガネの魅力

福井でメガネ作りが始まったのが、日露戦争雄始まったちょうど1年後の1905年(明治38年)でした。雪深く田畑の少ない土地で、これといった産業もない土地で、地元豪農の増永五左衛門は弟幸八と、メガネ作りの盛んな大阪から職人・米田与八を招き、鯖江に製造技術を伝えた(幸八は教育が普及し読書者が増えメガネが必需品となると図着目)。

国内産メガネの95%を生み出す鯖江市でのメガネづくりの特徴は、製造プロセスの分業化が徹底されているということです。200を超えるプロセスが細分化されていて、一流の腕を持つ職人が各プロセスを担当し、それぞれがこだわりを持ってメガネづくりに取り組んでいます。大量生産に頼る他のメガネづくりとは異なり、鯖江市ではメタルメーカーの9工程(デザイン・金型・プレス、切削、ろう付け、研磨、検査、表面処理、仕上げ)、プラスチックメーカーの6工程(デザイン・削り・やすりがけ・鼻パット・テンプル・仕上げ)に、すべて職人の手が加わっている点が特徴のひとつです。だからこそ、世界一ともいわれる高品質で味のあるメガネが実現できるのです。

2.メガネの基礎知識

2-1.メガネの素材  ① レンズ : Ⅰ)ガラスⅡ)プラスティックⅢ)ポリカーボネート。 

② フレーム :Ⅰ)金属ー1 銅合金・ニッケル合金・ステンレス Ⅱ)金属ー2 チタン   Ⅲ)金属ー3 金(18K/14K)・プラチナ・Nii合金(超弾性、形状記憶合金)アルミ  Ⅳ)非金属 アセテート・セルロイドエポキシ樹脂                                                                

2-2.メガネの形                                                                ① フルリム      ②ハーフリム(ナイロール)      ③ リムレス(ツーポイント) 

2-3.メガネ生産地 
① レンズ   : Ⅰ)フランス Ⅱ)ドイツ Ⅲ)中国 Ⅳ)日本
② フレーム : Ⅰ)イタリア Ⅱ) フランス Ⅲ) 日本 Ⅳ)中国

 2-3.世界のメガネ市場動向      市場規模 2020年 1000億€ (約14兆円-1€=140円)

     度付レンズ 400億€ (5.6兆円)   コンタクトレンズ 160億€ (約2.24兆円)
    フレーム 270億€ (約3.7兆円)  サングラス140億€ (約1.96兆円)  その他 30億€ (約8.2兆円)                      世界のメガネ人口 : 10億人 (総人口80億人)・買い替えサイクル3~5年・年間5億人 (MV推計)

2-3-1.世界の大手レンズメーカー ( ビッグ 4 )

  • エシロール (仏) 16% 2.HOYA (日) 3.6% 3.カールツアイス(独)2.9% 4.ローデンストック(独)1.2% 
  • 大手4社でシェア 23.7%と、他国レンズメーカーでは中国ほかが 分散して存在する。 

2-3-2.世界の大手フレームメーカー ( ビッグ 6 )

 1.LUXOTTICA (ルクスオティカ)
2.SAFILO  (サフィロ)
3.MARCOLIN  (マルコリン)
4.KERING EYEWEAR  (けリングアイウエア)
5.DE RIGO  (デリーゴ)
6.MARCHON EYEWEAR (マーションアイウエア)

                                           

2-4.国内のメガネ市場動向      アイウエア全体市場 2020年 4400億円 (2000年 6000億円 )

1)2000年に6000億円あった眼鏡市場規模は、年々減少傾向にあり要因として①買い替えサイクルの 延長②低価格店の販売拡大③商圏の狭窄化④消費者志向の2極分化⑤若年層市場の減少がある。
2)メガネ単体 (メガネ一式)  3200億円  (金額比率 : フレーム 45% ・ レンズ 55%)
3)「眼鏡DB」によれば、2018年 メガネ一式市場規模は、4036億円。上位企業の寡占化が進み、トップ100社の合計総売上は4594億円で占有率は83.6%。メガネ一式売上合計は3639億円で、
マーケ ットの9 割以上を占めた。 
4)全国眼鏡店数は 492店減少して 12、172店となった (毎年中規模小小売店の減少がそのままの数字)。
5)消費者からは メガネの分かりにくい点として、「価格」「品質」「性能」「店の技術力」があげられている。
メガネに対するイメージは、「日常生活に欠かせない」「できれば掛けかけたくない」「煩わしい」と共に一方「目の健康に良い」「おしゃれ」「ファッションの一部である」「雰囲気が変えられる」が高い比率ででた。

4.世界の主なメガネ展示会
① OPTI (ミュンヘン)  2023年1月  ② MIDO (ミラノ)     2023年2月 ③
 Vision Expo (NY)   2023年3月  ④ Vision Expo (Las)  2023年9月
⑤ Silmo (Paris)     2023年9月 ⑥ IOFT (東京)      2023年10月  ⑦

5.眼鏡業界のSDGs取組み
レンズメーカー : ① CZ(カールツアイス)  ② RS(ローデンストック)  ③ HOYA  ④ SEIKO
フレームメーカー:① LUXOTTICA  ② SAFILO  ③ その他各メーカー  鯖江フレーム製造エリア

6.眼鏡業界の動き

① 世界No1レンズメーカー・エシロールとフレームNo1メーカー・ルクスオティカの企業合同 (再編)
② 国内各団体が協働 「日本メガネ協会」創設 ― 消費者マインドで眼科医・業界各団体がまとまる
③ 世界の流れ「誰も取り残さない持続可能な開発のアジェンダーSDGs」に添う社会に協賛・行動す

その他、レンズ・フレームの製造工程についての説明をいただきました。

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